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道央ぐるっと晩冬の道東編(2003/4/19〜20)

 

 翌朝は、7時30分に起床して、身支度を整え食事。午前9時30分のバスで、十勝川温泉へ向かいました。やはり旅に温泉はつきものだろうというわけです。世界で2つしか無いモール温泉とのことで、かなり珍しいそうです。そんなわけで、訪れて朝風呂を楽しんでから帯広に戻り、特急で千歳空港を目指そうというプランにしました。

 路線バスには帯広周辺で6〜7名の乗客を乗せた後、たんたんと十勝川温泉へ向かってはしります。途中から、6号、7号、12号といったバス停が続くのですが、バス停の名前を付けるのが面倒くさくなったのか?と思ってしまいました。どうやら十勝川温泉のバス停前にあった地図によると、道路の番号らしく、それがそのままバス停の名前になった様です。地名といってもあまりに広すぎるので、バス停の名前は道路番号からとったんでしょう。

 十勝川温泉行きのバスなのに、十勝川温泉バス停が終点で無い様で、ちょっと戸惑ったのですが、まぁ、とりあえず十勝川温泉バス停で下車。バスの本数は2〜3時間に一本程度ですので、普通のこじんまりとしたバス停です。それとは裏腹に、温泉街はなかなか立派なもの。観光客とおぼしき中年の男性二人連れが一緒におりました。
 さて、どうしようかと思ったわけですが、とりあえず帰りのバスの時間を確認。12時15分と14時がある様ですので、12時15分に乗車することに決め、日帰り入浴が可能な施設を探す事にしました。

 ところで、何を思ったか先の男性の二人連れ、私に向かって「すいません、地元の方ですか?」って声をかけてきました。まぁ、他に歩いている人もいないわけですから、そりゃしょうがないでしょうけど、いくらなんでも、どう見たって、地元の方には見えないと思うんですけど・・・。

 まぁ、それで話しは終わったんですけど、どうやらこの方も日帰り入浴できる施設を探している様です。地図を見ると、「湯の里会館」という施設がある様でしたので、そちらへ出向くことにしました。バス停から数百メートルの距離なので、便利なはずなんですが、ひっそりと静まり返っています。いったい何故?と思っていたら、どうやら営業をしていない様でして、大きく期待をはずしてしまいました・・・。うーむ。
 じゃぁ、しょうがないので、他に無いかな?と思い、温泉街を歩き回ります。大体大きなホテルは外来客も受け入れる様な形になっている様なんですが、いずれの施設も12時からの営業。これじゃぁ、全然期待外れになってしまいました。3〜4件回ってみたのですが、どこも駄目。温泉に入らずに12時15分のバスで帰るのは、さすがに嫌なので、12時まで時間をつぶすことにしました。計画性の無さが裏目に出た感じです。

 とりあえず、十勝川の方に出てみようと思って、歩いていると、「出雲どじょっこ」と書いた居酒屋らしき店舗を発見。なんで、こんなところに・・・と思っていると先には、「BARサハリン」。うーむ、地名を冠する店舗が多いのはわかるんですけど、これはやっぱり移住されてきたか何かなんでしょうか?

 そのまま、十勝川河川敷にやってくると、なんだか鳥の声が聞こえます。水鳥がいるのかなぁって思って、土手にたつと、水辺に無数の水鳥がいることがわかりました。かなり大きな河川敷ですので、歩いて水辺にいくのも結構大変なんですが、近づいてみると、その数に驚きました。カモも白鳥が群れをなして集まっており、観光客がパンを投げると、それに飛びつきます。顔見知りの人がパンをもっているのを見つけると、白鳥が一斉に寄っていき、その人を取り囲みます。
 あまりにも間近に白鳥を見る事ができるというか、足元が自分と同じ位置になるので、普段と違う感じに思えるんですよね。白鳥の大きさに驚き、特に羽を広げる姿は見事なまでの迫力があります。
 瓢湖に代表される白鳥が訪れるところって、人間が岸の上に立ち、餌を池に放り投げるといった感じなんですが、こちらは、人間が岸に立つと、白鳥が岸に乗ってくる状態なんですよね。鴨にいたっては、岸から土手の方に上がってきます。水鳥と人間のふれあい広場といったところでしょうか。

 時々、水鳥の羽根が風に乗って飛んでいきます。これを集めると、暖かいダウンになるのか・・・なんてことを考えていると、ふと、市販のダウンの毛はどうやって集めてくるのか、といったことを考えはじめ、なんたが人間の残酷さをふと感じてしまいました。通常、製品になっている天然羽毛のジャケットや布団などを見ても、その羽毛の調達を考える事はありませんが、考えはじめると、だんだん恐ろしくなってきます。まぁ、お肉や焼き鳥なんかも同じなんですけど、ちゃんと、羽毛を調達した鳥は、焼鳥屋さんなどに並んでいるのかどうかが気になったりします。
 それとも、自然に抜けるのを待っている・・・って様な事はしないでしょうね。これが、本当は自然なんでしょうけど、羽毛布団の値段などを考えても、そんな悠長なことはやってないでしょうねぇ。人間は残酷なものであると、認識しておかないと、ベジタリアンにしかなれないことになってしまいますもんね。私は、残酷であると言われようが、牛肉、豚肉、鶏肉が好きですから、残酷であることを理解して、いただくことにします。
 まぁ、なんでまた、こんな時にそんなことを思ったのかわかりませんが、白鳥や鴨の目を見ていると、なんとなく愛着が沸いてきたことからなんでしょうね。

 水鳥に目を奪われていたのですが、上を見上げると、大きな橋がかかっています。十勝中央大橋とう橋らしいのですが、優に500mはある様な大きな橋です。いつもはこんな橋を見つけると、何枚も写真をとるのですが、今回は、水鳥に熱中していた関係から、こちらは以外にタイトに終わりました。空が曇っていたということも関係しているんですけどね。橋を撮影する時は、やっぱり青空でないと。
 そういや、天気予報では、今日は晴れとなっていたのですが、雲にずーっと覆われていて、なかなか晴れ間が顔を出しません。やっぱり残念だなぁなんて思いながら、橋を超えて、西側に歩いていきました。

 すると、広い、本当に広い、大きなグランドゴルフ場がありました。誰もやっていない様ですし、管理棟がどこにあるのかわからないのですが、なんだか、どこまでも続くといったゴルフ場って感じです。まぁ、このまま歩いていけば、「かんぽの宿」あたりに出るだろうから、12時になったら、「かんぽの宿」で入浴してみようなんて思いながら、歩いていきます。
 結局、グランドゴルフ場(パークゴルフというそうです)は、音更町が市民に開放しているゴルフ場らしく、自由に使っても良いそうです。ただし、今はまだ時期になっていない様で、閉鎖されていました。管理棟が無い事から、利用料は無料の様ですが、パークゴルフのセットの貸出もなさそうな雰囲気です。音更町の方は、パークゴルフのセットをお持ちなのか?なんて馬鹿なことを考えておりました。

 

 そのパークゴルフ場の向こうには、バーベーキューなどが出来る施設があり、どうやら夏期はこちらで野外キャンプをされる方が多いのでは無いかと推察されます。ただし、テントを張ってもいいのかどうかはわからないのですが、管理は行き届いている様で、綺麗に整備されていました。こちらで、少し休憩しつつパソコンを開いて、旅の記録をしていたのですが、野外である為に、大変見にくく、更に、ものすごーく寒いんですよね。この寒さには、ちょっと参りそうになっておりました。といっても、昨日に比べれば、気温は随分ましで、10度前後。ただし、川原ゆえに風が冷たいんですよね。

 そうこうしていると、12時頃になったので、かんぽの宿十勝川へ向かいました。日帰り入浴が可能な様で、時間は書いてなかったのですが、どこも一緒だろう?なんて思いながら、ロビーにはいりました。かんぽの宿って、場所によって随分と施設に差があるのですが、こちらの施設は大変綺麗で、最近建て替えられたのか、それともリニューアルされたのか、最新の宿泊施設といった感じです。
 入浴料金は500円で、なかなか手頃。他の旅館の外来利用は、1200円とか結構なお値段なので、ちょっと躊躇していたんですよね。まぁ、その分あちらはいろんなお風呂があったりするんでしょうけど。ちなみに、昼食券付き1200円というセットもあり、こちらもお得。今回は、入浴だけにしましたが、この昼食券付きも魅力があります。
 ちょっと温泉街から離れているので、モール温泉なのかどうかが不思議だったのですが、入り口に、しっかりと「モール温泉」と書いた暖簾がかかっており、間違いが無い様です。と、この時、気づいたのですが、どうやら利用時間が「かんぽの宿」だけ他と違う様で、10時30分〜となっていました。ここを先に訪れていれば、12時15分のバスに会えたのに・・・とちょっと残念だったんですが、その分、水鳥の川辺を見つける事ができたので、良しとしましょう。さほど気にする事でもありません。

 

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