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勾玉とあご その

 棚卸しを1カ月後に控えた平成14年の1月、いつものことながら島根旅行に行ってきました。棚卸しが近くなってくると衝動的に島根に行きたくなる性分なんですが、今回は、Y(やここ)氏、A(ねこ)女史、M(もんた)女史の4名でグループ旅行の形で島根旅行に行きました(サイパンのメンバーと同じです)。ハッピーマンデー法おお蔭で1月は3連休がありましたので、今回は2泊3日。といっても、私の職場は土曜日が出勤日でしたので、有給を利用しての参加になりました。一応、幹事が私だったもので・・・。

 当日は、7時45分に新大阪駅在来線改札口集合。その場でいつものことながら大量の切符を配布。新大阪から松江までの乗車券と新幹線の特急券、指定席券、特急やくもの特急券と指定席券。往路だけで、5枚もあります。つまり往復で10枚の乗車券。日本旅行茨木支店をいつも使うのですが、どうも特急券と指定席券を一枚で発行することができない様で、かならず2枚に分かれてしまいます。ゆえに、切符の枚数が増えてしまうわけです。お蔭で、改札に入るときは一苦労です。
 在来線の改札口から入場し、新幹線連絡口へ。自動改札になった為、特急券と乗車券を重ねて2枚通しができる様になっているのですが、これはまだ浸透されていない様で、自動改札に悪戦苦闘される姿を目にします。今回は、A女史が悪戦苦闘した様です(^_^;

 今回はひかりに乗乗車して岡山に向かったのですが、JR西日本ご自慢のレールスターではなく、300系ひかり。レールスターは人気があるらしく、やはり乗車券の確保ができなかったのでした。まぁ、それはしょうがないですね。
 ホームにあがり、まずは売店で朝食の確保。なんとなく駅弁って買ってしまうんですよね。でも、やっぱり高いと思います。今回は、田舎むすびだったかそんな感じの駅弁を購入したのですが、記憶があいまいなので、全然違うかもしれません(^_^; ここでの問題は、レジのお姉さんが手際が悪くて、Y氏が購入している間に新幹線が入ってきて、焦りました。まぁ、私たちが売店に入った時はお客さんがいなかったのですが、どれにしようかと悩んでいる間に急激にお客さんが増えてきて、Y氏が取り残されたといった感じだったんですが・・・。
 それでも、何とか間に合い・・・というか、とりあえず手近の扉から入り、指定の座席まで移動。2列−3列の標準シートなんですが、レールスターの指定席と同じ値段かと思うと、やはりグレードが違うと思ってしまいます。まぁ、帰りはレールスターなので、お楽しみはそれまでとっておくということになります。

 ものの50分ほどで岡山駅に到着。やはり新幹線は速いと感じずにはいられません。新快速だったらまだ加古川あたりでしょうか。阪神〜山陽の直通特急だったら・・・明石にたどり着いているかどうか・・・。
 岡山駅からはスーパーやくも号に約30分の乗換え。日本旅行の支店長さんが今回の旅行手配の担当になってくれてたんですが、スーパーやくも号とやくも号は電車が違うという話なので、いったい、どれぐらいの電車がくるのか楽しみにホームで待っていました。私は、この時点で、妙に島根旅行が出来るという実感が沸いてきて、「出雲市」という名前を見て、心踊る気分になってきました。新幹線に乗車する時はそうではなかったので、やはり島根県というのに、何かしらの思い入れがあるのかもしれません。本人は「島根県が好きだな〜」程度にしか思ってないつもりなんですが・・・。
 この時になって、Y氏、A女史、M女史の3名がデジカメを取り出し、撮影準備。M女史は、今回の旅行が本格的にデジカメを使う最初とのこと。みんなが揃いもそろってマニュアルを持ってきているというのはなかなか面白いもので、新幹線の中でも、デジカメのマニュアルを見ながら、あれこれ使い方の勉強をしておりました。今回はあきらかに撮影旅行になりそうな気配。ちなみに、A女史がFinePix4700。M女史がC−2500L、Y氏がC−2100UZ、私がE−10といった取り合わせで、大方がオリンパス。まぁ、M女史のC−2500Lは、私が使っていたものですから、そうなるのはしょうがないんですが(^_^;

 スーパーやくも号が入線してくると、4人揃ってカメラを構えて撮影。いやぁ、同じ被写体というのは、腕の善し悪しが出てしまって・・・。カメラの機能よりも撮る人の技術だなと感じずにはいられません。しかし、まぁ、みんな揃って電車にカメラを向けるあくまで「普通のグループ旅行」ってのも珍しいかもしれませんね。
 スーパーやくも号の「スーパー」な車両とは、先頭の展望グリーン車のことで、あとは停車駅が「スーパー」なわけで、倉敷、高橋と停車した後は、日本海側の米子まで止まらないという停車駅。かなり驚きでした。つまり松江までは岡山から3駅ってことになるんですよね。車両で面白いのは、車両の中程前寄りに一人駆けシートが左右に1脚ずつどういうわけか配置されています。窓側が開いているんですが、いったいどうしてこんな仕様になっているのか謎でした。

 ここでも、売店で飲み物と、むき栗、岡山名物きびだんごを購入してみました。私は甘栗は皮を向きながら食べるのが好きなんで(手は汚れますが、駅で売ってたやつはお手拭きがついてたんですよ)、皮を剥いた甘栗はちょっと残念なんですが、思ったよりも量があったので、ちとうれしかったです。で、きびだんごの方はというと、これが予想以上のおいしさでして、A女史、M女史、Y氏ともに絶賛。なんと本気か冗談か、『お土産にいいと』という話にまでなりました。いや、あれはおいしかったです。

 窓の外は高梁川が流れ、昨年の出雲旅行の時の話をしながら松江に電車は向かいます。高梁駅をすぎると風景が一変して中国山地然としてきます。途中の風光明媚なところでは、車掌が案内放送のサービスをしてくれるのが、なかなか気が効いていると思います。ビジネスで利用される場合とかは鬱陶しいでしょうが、土曜日・日曜日に観光名所方面に向かう電車ですから、こういうサービスは許されるのでは無いかと思います。平日に案内があるかは利用したことが無いので、良くわかりません。新見を過ぎるとますます山深くなり、気がつくと雪が積もっています。豪雪というほどでは無いのですが、なかなかのつもり具合です。DE10を先頭にしたジョイフルトレイン(サロンカーなにわだったと思います)が、雪の積もったホームで退避しているのが目につきました。

 車内販売がときたま通る度に何か購入してみたくなるのですが、駅弁は朝食代わりに新幹線の中で食べましたし、おやつや飲み物は岡山駅で購入してしまいましたので、これといって購入したいものがなく、気になるけれども呼び止めることが出来ないそんな感じでした。

 大山が見えるようになったころ、ふとトイレに行こうと思い席を立ち、デッキへ移動。これが思ったよりもかなり辛くて、まともに歩くことが出来ないんです。列車が381系の振り子電車故の揺れなんでしょうが、トイレ待ちでデッキに立っている際、普通に立っていることができず、壁にガンガンぶつかる始末。前の車両との連結部を見ていても、振り子作用でかなり傾いているのがわかります。どうりで他のお客さんが通路を歩いている時に千鳥足になるわけです。車販のお姉さんは、全然普通に歩いている様でしたが、なれるまで大変というか、私が車販だったら、ホットコーヒーを注いでお客さんに渡『せない自信』があります(^_^;

 米子に到着すると、もう一息で松江です。安来節で有名な安来に入ると、島根県ということになります。残ったお菓子を頬張り、下車の準備を・・・と思ったら運転停車。扉は開かないけれども電車は動かないというわけですね。いよいよ松江駅に到着といったところで、荷物をかついでカメラの用意をしてデッキへ向かいます。列車から降りると、一斉に先頭車両へ走り(といっても2両目に乗車していたので、20m程度です)、思い思いに列車撮影を行います。傍から見てると不思議な光景なんだろうなぁと思いながら、それぞれがスーパーやくも号にレンズを向けて、撮影。急いでたので、私のは露出がアンダーになってしまいました。

 松江駅を降りると、まず目に入ったのが、日本旅行のWENSのパンフレット。玉造温泉のパンフレットが置いてありました。松江でも販売しているんですね。目線を北側に向けると、売店と売店の前にズワイガニの販売。なかなか大きいものから小さいものまで並んでいます。今日食べるカニはどれくらいの大きさなどと話ながら、バスターミナル方へでました。
 最初は、松江城まで撮影しながらのんびり歩いていこうと考えていたのですが、目の前に「松江ウォーカー」とかかれた派手なJASカラーのバスが停車していました。ふとバス停の方に目をやると、100円バスとのこと。100だったら利用価値もあるだろうということで、急遽100円バスに乗車することにしました。
 どのルートをどうやって通るのかはいま一つわかっていなかったので、車内の路線図を検討して松江城に近いであろう警察署前バス停で下車。オレンジ色の松江ウォーカーを見送ったのでした。警察署前から少しあると堀に橋がかかっているのですが、その堀に船が浮いていました。その船を撮影対象にして橋の上からまたまた撮影大会。撮影をはじめてふと気づいたことがあったのですが、まさに私たちが撮影している橋の下がトンネルの様になっているのですが、これがトンネルの幅ギリギリの幅、かつ高さの遊覧船なのです。操舵技術がかなり必要と感じながら撮影にいそしみました。
 結果、このトンネルの中に入ってみたいということで、今日の予定に、松江名物の堀川巡りが加わりました。

 県庁前を通って、左手に県立資料館をみながら松江城に向かいます。ここまでぐると、松江城の敷地に入った感じで、城下町の県庁所在地特有の県関係の施設が余裕のある配置がされており、のんびりとすることができます。その中でも松江ウォーカーのバスを良く見かけます。かなり頻発されているのか、右回り、左回りをそれぞれ良く見かけます。ちなみに、私たちが乗ったのが右回りで、松江城にいくには、左回りの方が良さそうです。
 この時、ふと気づいたのですが、荷物を駅のコインロッカーに置いてくりゃ良かったということ。この日は17時からレンタカーを借りる予定だったので、一日荷物を持って歩かなければいけなかったのです。どっちにしても駅に戻ることは確かでしたから、駅のコインロッカーはかなり有用だったんですよね。失敗失敗。

 とりあえず、松江城を見るためにコインロッカーが無いのか駐車場のおじさんに効いてみると、敷地内にあるお茶屋さんで預かってくれるとのことなので、とりあえず教えられたお茶屋さんへ向かいました。ところが、本当に普通のお茶屋さんでして、別に荷物預かりと書いているわけでもなく、ただ荷物を預けたいだけの私たちが利用できる雰囲気ではなかったので、このまま荷物を持ち歩くことにしました。
 松江城敷地内は、先の県庁付近の広々とした感じに加えて、お城特有の広い芝生が広がっています。また、気温も、「これが1月か?」と思わす様な温かさで、すごくおだやかな良い天候です。当初、みんなに「雪が降るかも知れない」「日本海側なので大阪よりも寒い」といったことを吹き込んでおりましたので、みなさん結構着込んで参加されてましたので、暑かったそうです。私は、天気予報を入念にチェックしていましたので、意外と薄着でしたので、関係ありませんでしたが・・・。

 一つ目の階段を登り切ると、左手の奥に洋館風の建物があるのが目に入りました。なんだろう?って思ったら、「←松江郷土館(無料)」と書いてある看板が目に入りました。あの建物も気になるし、値段も無料ということで、松江郷土館に寄り道することに決定しました。ちなみに私は、資料館が大好きなので、松江郷土館の展示物も気になりました。

 外から建物を撮影。広角レンズが欲しいと思いつ、城壁から落ちない程度でぎりぎり入るかどうかのところで撮影。それでも、建物全体を納めるには無理があります。郷土館という資料館らしく、建物の左側には、懐かしい丸形の郵便ポストが置いてありました。この間まで、私の職場近くにもあった郵便ポストです。
 中に入ると、大きな太鼓がおいてありたたける様になっています。かなり大きな音が出るのですが、たたいている人は遠慮がちにたたいておりました。すぐに階段があり、そのまま2階にあがります。外観から想像できる内装で、木造のよさが出ています。古いながらも洒落た雰囲気です。
 展示物で個人的に面白かったのは、松江城の変遷。放置されて目茶苦茶になったものを修復したといった内容だったのですが、想像できないぐらいの荒れ模様だった様で、かなり驚きました。後、松江駅の開業と舞鶴とを結ぶ汽船の歴史なんかもなかなか興味深かったです。阪鶴鉄道がここまで進出していたとは知りませんでした。
 M女史とA女史がともに気になったのが当時の風景を描いた絵なんですが、大人の凧揚げとかかれた絵はどうやってたこをあげているのか、かなり謎めいておりました。
 テラスの様なところがあり、ここではオルガンと来訪者が書き込めるノートが置いてありました。オルガンの方は、小学校の頃に良く使った足踏みオルガン。今もあるのかな?ノートには、いろいろと書いてあるのですが、「雪の松江城」を期待した人が多かった様ですが、今年はあんまり降っていない様でした。

 郷土館を出て、天守閣を目指します。といっても、もう目の前なのですが、記念撮影用のスペースがあり、とっかえひっかえ、何度もいろんなポーズで写真撮影。それぞれのカメラで撮影しようとするものだから、4倍時間がかかります。ここでは、A女史が持参してくださった、三脚が大活躍でした。
 この時、初めて逆入光による画像への影響がわかりました。そういや、過去に何度か長時間露光した際に青っぽくなったことがあったのですが、原因がいま一つわからなかったんです。それを指摘してくれたM女史に感謝!一眼レフタイプだとファインダーに入った光がCCDに影響を及ぼすんですね。ファインダーを使わない場合は、ファインダーを閉じておかないと駄目なんですね。

 何枚も何枚も撮影したものだから、かなりの時間記念撮影場所を陣取っていました。とはいえ、周囲に人がいなかったので、良かったのですが、人が増えてきたので、ようやく天守閣に入ることにしました。入館料は550円だった600円だったかそのあたりの値段でした。
 まず、靴を脱いで下駄箱に入れます。板張りの階段をあがると受け付けで、入館券を渡します。ちなみに入館券は先程写真撮影をしていた脇にあります。

 板張りの廊下なので、スリッパがおいてあるのですが、私の足の大きさにあわない・・・。妙な歩き方になるので、途中で足が痛くなってしまいました。最初に目に入ったのは井戸です。かなり深そうな井戸で、みんな気になるのか、お金を入れて高さを図ったのか、結構小銭が中に入っている様に見えます。Y氏も試しに1円玉を投下したんですが、チャリンという音が聞こえるまで数秒かかりました。ついでにフラッシュを炊いて井戸の中を撮影。フラッシュレベルを挙げて、シャッタースピードをぎりぎりまで遅くして撮影してなんとか見える程度でした。かなり深い。

 案内放送が全館共通のものが流れている様なので、どこにいても同じという安心感はあるものの、代わり映えがしないので、一度聞いてしまうと後はただの雑音になってしまうのは、ちょっと考慮の余地があるのでは無いかと思います。井戸のある場所は狭いので、上の階と共通にして、そこからは各階ごとに説明が変われば良かったと思うのですが、あれ?もしかすると記憶が混乱しはじめているのかもしれません。3層目以上は説明がなかったかも・・・。井戸のある一層目と二層目が同じ説明が流れていたので、強烈にそういう印象だけ残ったのかもしれません。う〜ん、どっちだったかなぁ。

 展示物は当時の甲冑や兜のコレクションから修復工事の説明と修復工事の時に取り替えた柱、それに昔と今の松江市内のジオラマなどが展示されていました。面白いのは兜でして、十数種類の兜が展示されており、デザインに趣向を凝らしたものが多く見受けられました。実用的なデザインかどうかは別問題ですが・・・。

 天守閣というと展望台の代わりになることが多く、こちらも松江市内が一望に見渡すことができます。トンビが結構近い一を飛んでいるのですが、35mm換算で105mm程度のレンズだとさして大きくとることはできません。というかかなり小さいです。望遠レンズがあればと思いますが、E−10のコンバージョンレンズってかなりでっかくなるので、持ち歩くのはちょっと・・・。公共交通機関が主な移動手段の私としては、非実用的なオプションです。

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