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雪に閉ざされた青森酸ヶ湯温泉’03編(2003/12/07〜08)

 

酸ヶ湯温泉・八甲田ホテルの送迎バス 結局、何をするにも中途半端な時間になってしまったので、駅ビルにある書店で青森情報を調べようということで、立ち読みで時間をつぶす事にしました。特に気になったのが、雪中行軍遭難に関することなんですが、観光ガイドブックでは簡単にしか書いていないですし、郷土資料の部分でも探し出す事ができませんでした。こうなってくると、もっと調べてみたくなるのですが、来年(平成16年)の夏に、雪中行軍遭難に関する資料館ができるということが分かり、それに期待することにしました。つまり、来年の夏以後にもう一度青森に、やってくるということになります。

 12時30分過ぎにバスが駅ビル前に到着。バスは、思っていたよりも大きく、八甲田山ホテルの名前が付いていますが、乗客のほとんどは酸ヶ湯温泉の宿泊客。八甲田山ホテルへの宿泊客は、10人にも満たない様です。座席は、ほとんど埋まった状態で出発。途中、スーパーに届け物をしたりしているので、輸送手段としても活躍している様です。バスの所要時間は1時間10分です。


 今年の3月に来た時ほどの雪は積もっていませんが、しっかりとした積雪はある様です。雲谷を過ぎると、除雪車を追い越しました。除雪されているので、本当の積雪はわかりませんが、30センチメール〜40センチメートル程ありそうです。

 酸ヶ湯に到着して、チェックイン。かなり古い建物で、湯治場棟には昭和9年に建築された建物が使われているそうです。私が、宿泊したのは、旅館棟1号館で、それでもかなり年季が入っている様です。部屋は6畳間で、トイレと洗面は別になっています。建物の雰囲気からも古い感じが伝わってきますが、窓から見る外の景色は、白い雪が積もっていて、北国の冬といった感じで、なんとなく嬉しくなってきます。

 とりあえず、お風呂ということで、まず最初に洗い場のある「玉の湯」を利用させていただきました。小浴場ということで、確かに湯船も5〜6人入ると一杯といった感じのものですが、人気が無いのか、お客さんは私一人。完全に占有している感じです。占有となると、これまたうれしいもので、掛け流しのお湯を独り占め出来ていることを実感することができます。お湯は白濁したもので、硫黄の香りが心地よい感じです。

 ゆっくりと玉の湯で使った後、こちらのメインとなるヒバ千人風呂へ向かいます。ヒバの木で作られた80坪のお風呂というのが、有名で、それこそ大浴場といった感じです。こちらは男女混浴で、1日に2回各1時間だけ女性専用時間が設けられています。それ以外の時間も、敷居は無いもきの、男性と女性を分ける目印があり、入口から湯船に向かって左側半分が男性、右側半分が女性という風になっています。裸を気にするか?と思ったのですが、建物の中ですので、湯気が一杯で、かつお湯が白濁したものですから、気にするどころか、何も見えません。

酸ヶ湯温泉の客室から見た風景    ヒバ千人風呂の入り口

 お湯は、「熱湯」「冷湯」「四分六分湯」の3つの湯船と「湯瀧」があります。湯瀧が男性用のところにあったので、女性の方は専用時間にしか使えないのかと思ったのですが、その当たりは関係が無い様で、女性の方も湯瀧を利用されていました。つまり、男性だけが女性側への通行を禁止されている様です。
 四分六分湯には、飲用ができる様にコップとお猪口が置いてありました。飲用に関する説明によると、軟便の方は、1回にお猪口1杯分が適当とあります。硬便の方でもお猪口2杯までということで、飲用に適しているけれども、過度に飲むのは良く無いということなんでしょう。味は、酸性で、酸っぱいですが、北海道の川湯温泉程の酸っぱさはありません。お湯に浸かっていると、やはり肌が明らかにスベスベになるのを実感することが出来ます。川湯温泉の時に、かなり驚いたのですが、こちらの酸ヶ湯でも同じ様になめらかさを実感することが可能です。思わず、ビオレのコマーシャルを思い出したりします。
 ところでお湯の温度なんですが、熱湯の方が、四分六分湯に比べてぬるいんですよね。初め、熱湯と書いてあったので、避けたのですが、入ってみると、こちらの方が長湯するには適している温度でした。ちなみに、冷湯はのぼせるのを防止する為の頭からかぶるお湯で、湯船に浸かる事はできせまん。

酸ヶ湯温泉1階廊下(売店付近) それにしても、大きいお風呂だなぁと思ったのですが、それ以上に大きい旅館だなぁと思います。湯治客も多い様で、湯治部の方からもかなりの人がやってきます。また、日帰り利用客も多い様で、何かと忙しそうなんですが、お風呂が大きいので、全然気になりません。唯一、困ったのは晩の女性専用時間で、この時間は、男性客が玉の湯に流れてくる為、小さい湯船に沢山の人がやってくるので、大変です。この時間だけは、玉の湯の女性用も男性用に変更するなどの工夫が欲しいなぁと思うところです。

 夕食は5時半から食堂で食べるのですが、基本は部屋食だそうです。湯治部の方は、自炊です。1号館のみ食堂ということになっているのですが、その分1割程宿泊費が安くなっています。食事内容に変化は無いそうです。
 食事内容はかなり良かったです。鮭・イカ・カニのお作り、牛のローストビーフ、鳥と凍豆腐のお鍋、イクラとホタテと松茸の焚き物、カニ味噌のグラタン風、焼きシャコなどなど。思っていたよりも食事内容が良かったのには驚きでした。リピーター客も多いわけです。

 結局、食後にもう一度、お湯に浸かり、その日は寝ることにしました。2時前に旅館に入って、何をするわけもなく、ただぼ〜っと部屋にいる。何だか贅沢な時間を過ごしている感じの初日でした。寝る時、かなり強い雨が降っているのですが、天気予報によると、翌日は吹雪とのこと。果たして大丈夫なのか、心配しつつ床につきました。

 

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